「急に片目だけ視力が落ちた」などの悩みを感じる方がいます。

疲労が原因だと思っていても、実は大きな原因が隠れている場合もあります。

特に40代を過ぎると、目のトラブルが起きやすくなるため、注意が必要。

片目だけ視力低下が起きるのかについて理解し、できる限り早めに対処することをおすすめします。

そこで今回は、片目の視力低下の原因を詳しく説明していきます。

目の変化に早めに気付いて、将来の不安を減らしていきましょう。

片目だけ視力低下が起きた際は眼科に受診することが重要

片目だけ視力低下が起きた際は、注意しましょう。

片目だけ見えづらくなったり、ものがかすんで見えたりする時は、眼科にいち早く受診することをおすすめします。

軽い症状だと思って放置すると、進行してしまう恐れがあります。

眼科医に相談し、大きなトラブルを防ぐことが重要。

片目だけ視力低下が起きた原因を早期発見・治療を行うことが、目の健康を守るポイントです。

片目だけ視力低下が起きる原因

急な片目の視力低下を感じる原因には、主に以下のものが挙げられます。

• ストレス
• 長時間にわたる電子機器の使用
• 度数の合っていないメガネ・コンタクトレンズ
• エアコンなどによる乾燥した環境
• 目の病気

ここでは、各原因について解説していきます。

ストレス

急に片目だけ視力低下が起きる場合、目の原因とは限らず、ストレスによる影響で視力低下が起こることもあります。

特に長期間のストレスが続くと、目の筋肉や神経に負担がかかり、視力に影響が出ることも。

ストレスが溜まることで、目の周りの血行が悪くなり、片目の視力低下を感じる場合もあります。

病気との見分け方は難しいため、片目の視力低下に気付いたら、原因を確認するために眼科にいち早くしましょう。

強いストレスが解消されると、視力が回復するケースも多いです。

長時間にわたる電子機器の使用

長時間にわたってPCなどの電子機器を使用していると、目の筋肉が緊張し、調節緊張と呼ばれる状態を引き起こす場合があります。

調節緊張が続くと、急に片目だけ視力低下を感じることも。

片目だけで画面を見る癖・姿勢の偏りも影響します。

目の疲れ・かすみ・ぼやけを感じた際は、PCなどの使用を控えた、意識的に休憩を取りましょう。

度数の合っていないメガネ・コンタクトレンズ

メガネやコンタクトレンズの度数が合っていないことも、片目だけ視力低下が起きる原因のひとつです。

左右の度数に差があると、片方の目に負担がかかりやすく、疲れ・見えにくさを感じる場合があります。

度数が合わないまま無理に使い続けると、視力に左右差が出たり、頭痛や肩こりを引き起こすことも。

急な片目の視力低下に気付いた際は、メガネやコンタクトを見直すこともおすすめします。

定期的な視力検査も忘れずにおこなうことも、視力低下などをいち早く発見するポイントです。

エアコンなどによる乾燥した環境

エアコンの効いた部屋は、空気が乾燥しやすく、目の水分が奪われてしまいます。

まばたきの回数が減り、さらに乾燥が進んでしまう場合がある点に注意が必要です。

このような状態は、一時的に片目だけが視力低下したように感じることがあります。

理由は目の表面を守る涙の膜がうまく機能しないため。

目に負担をかけないためにも、目を休ませましょう。

主な乾燥対策は、以下の通りです。

• エアコンの風が直接当たらないようにする
• 加湿器を使用する
• 目薬で潤いを補う

目の病気

急に片目だけ視力低下する原因として、白内障などの目の病気も挙げられます。

両目に起こることが多い白内障ですが、初期は片目だけに症状が出る場合もあるため、注意が必要です。

例えば、肩こりや首のこりが影響し、片や首まわりの血流が悪くなります。

結果、目への血流供給が滞り、見えにくさ・片目の視力低下を引き起こすことも。

白内障などの目の病気を早期発見・治療を行うためにも、眼科にいち早く受診することが重要です。

片目だけ視力低下が起きた際に疑う病気

急に片目だけ視力低下したと感じた場合、重い病気が隠れている場合があります。

疑う病気として、主に以下のものが挙げられます。

• 白内障
• 緑内障
• 網膜剥離
• ぶどう膜炎
• 糖尿病網膜症
• 黄斑変性症

病気によっては、初期の段階で自覚症状がほぼない点に注意が必要。

そこで、片目だけ視力低下が起きた際に疑う病気について紹介します。

白内障

白内障は目の水晶体が濁り、視力が低下する病気です。

通常、50代後半から症状が現れますが、40代でも発症する場合があります。

アトピー性皮膚炎・強い近視の方は、若い頃から白内障になることも。

症状としては、視界がかすむ・ぼやける・片目だけ視力低下などが挙げられます。

早期発見・治療が大切です。

白内障は手術での治療が可能なので、眼科にいち早く受診することをおすすめします。

緑内障

緑内障は初期の段階で自覚症状がほぼないため、注意が必要。

視野が狭くなる・片目の視力低下などの症状が現れる場合があります。

緑内障は、視神経にダメージを与える病気です。

視力が徐々に失われることも。

眼圧が高くなることが緑内障の原因に挙げられます。

早期発見・治療により、視力低下を防げる場合があります。

特に40代以上の方・家族に緑内障の人がいる方は、定期的な眼科での検査を受けることが重要です。

急な視力低下・片目だけ見えにくくなった場合、すぐに受診しましょう。

網膜剝離

網膜は、目のなかで光を感じる役割を果たします。

網膜が剥がれると、視力が急激に低下することがあります。

光が突然見える・視野に黒い影が現れる・片目がぼやけるなどの症状が出ることも。

網膜剥離は放置すると、失明する場合があるため、早期の治療が重要です。

近視の方・外傷を受けた方・糖尿病がある方はリスクが高いので、急な視力の変化を感じたらすぐに眼科に受診しましょう。

放置すると、症状が進行し、視力回復が難しくなることがあります。

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎は、目のぶどう膜（虹彩・脈絡膜・脈絡膜後部）に炎症が起きる病気。

視力低下・目の充血・目のかすみなどの症状が現れます。

原因は感染症・自己免疫疾患・外傷など、多岐にわたります。

放置すると、視力に大きな影響を与えることも。

ぶどう膜炎の症状に気付いた場合は、眼科へ早期受診しましょう。

定期的な目の検査が、異常を早期発見する方法です。

糖尿病網膜症

糖尿病が続くと血液の循環が悪化し、目の細い血管に影響を与えやすくなります。

目の血管にダメージが生じ、視力低下を引き起こす病気が糖尿病網膜症です。

初期の段階では、自覚症状がほぼないため、定期的な眼科検診が大切。

進行すると、網膜出血や浮腫が起き、視力低下が起きます。

失明のリスクもあるので、適切な血糖管理をおこないましょう。

定期的に眼科で検診を受けることが、視力を守る方法。

黄斑変性症

黄斑変性症は黄斑がダメージを受ける病気です。

主な原因として、加齢が挙げられます。

視野のゆがみ・中心が暗く見える中心暗点・視力低下などが、黄斑変性症の症状。

進行すると、日常生活に支障をきたす場合もあります。

光の刺激を受けやすい環境も影響します。

遺伝的要因・喫煙なども影響を与える可能性がある点に注意が必要。

片目だけ視力低下が起きた際の対処法

片目だけ視力低下が起きた際、適切な対処を行いましょう。

目の状態に応じて、対処法が変わります。

主な対処法は以下の3つ。

• オルソケラトロジー
• 手術
• ストレスフリー療法

ここでは、片目だけ視力低下が起きた際の対処法について解説します。

オルソケラトロジー

オルソケラトロジーは眠っている間に専用のハードコンタクトレンズを装着し、角膜の形を優しく矯正する治療法。

朝起きてレンズを外すと、裸眼で視力が改善される効果が期待できます。

視力が安定するまで続ける必要があります。

手術をせずに近視の進行を抑え、体への負担が少ない点が特徴。

日中はメガネ・コンタクトレンズがなくても、過ごせる場合が多いです。

手術

手術による視力回復法には、レーシック・ICL（眼内コンタクトレンズ）などがあります。

レーシックは角膜を削り、光の屈折を調整し、視力を矯正する方法。

ICLは、目のなかにレンズを挿入し視力を改善する手術です。

角膜を削らずに済みます。

どちらも点眼麻酔を使用するため、手術中に強い痛みを感じにくい点がメリット。

術後、軽い痛み・違和感が数日間続く場合がありますが、回復するケースが多いです。

日帰りでできることが多く、安全性も高まっています。

目の状態によって受けられる手術が変わります。

ストレスフリー療法

ストレスフリー療法は、心地よい温熱刺激でストレスをやわらげ、血流・自律神経のバランスを整える療法。

身体の特定の6点に直径1cmの導子を装着した後、遠赤外線を30～60分にわたって照射します。

体の自然な回復力を引き出すことが目的です。

薬に頼らず生活習慣の見直しとして取り入れる方もいます。

視力低下の原因がストレスに関係している場合もあるため、気になる症状があれば眼科で相談してみましょう。

そのうえで、ストレスフリー療法を選択肢のひとつに入れることをおすすめします。

白内障などの予防を普段から意識することが重要

普段から白内障などの予防を心掛けることが重要。

眼科での定期的な検診・紫外線から目を守るためのサングラスの着用・バランスのとれた食事などが効果的です。

白内障手術後に眼帯を使う場合もありますが、その影響で運転免許の取得や更新に支障が出ることもあります。

目の酷使を避け、適度な休息を取ることも視力低下を対策するポイント。

まとめ

白内障・緑内障・網膜剥離などの病気により、片目だけ視力低下が起きる場合があります。

眼科で定期的に検診を受け、白内障などの早期発見・治療を心掛けましょう。

対処法として、オルソケラトロジー・手術などが挙げられます。

信頼できる医師に相談し、適切な方法で治療を進めることが重要。

ストレスフリー療法でストレスを和らげることも、コンディションを整えるポイントです。