目薬を差すときに、うまく目に入らない・何滴も入るなどの悩みを感じる方が一定数います。
目薬を正しい方法で差さないと、炎症を引き起こす可能性があります。
目のコンディションを整える際、差し方のポイントを押さえることが大切。
今回は正しい目薬の差し方に加え、簡単に差すポイントを紹介します。
監修者:佐藤琢紀(サトウ タクノリ)
銀座数寄屋橋クリニック院長
2004年東北大学医学部卒業後、国立国際医療センターで研修医として入職。2019年には国立国際医療研究センター国府台病院救急科診療科長に就任。18年間救急医として約36,000人の診療経験を通じ、現行医療の限界を認識。元氣で楽しい人生を歩むための戦略の重要性を感じる中、ストレスフリー療法と出会い、その効果に感銘を受ける。これを多くの人に広めるべく、2024年4月より銀座数寄屋橋クリニックでストレスフリー療法に特化した診療を行っている。
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目薬の差し方を簡単に解説
目薬の正しい差し方を押さえましょう。
正しく差すことにより、目薬の効果を発揮できます。
まずは目薬をうまく差すための手順を紹介します。
手を綺麗に洗う
目薬を差す前に手をきれいに洗ってください。
手についた汚れを落とすために、石けん・ハンドソープで手を洗いましょう。
洗剤残りがないように水で洗い流します。
手に雑菌や汚れが付着していると、目薬のボトル・目を汚染する原因になります。
点眼前に攪拌の指示がある目薬は、十分振ってください。
下まぶたを狙って目薬を差す
目薬を差すときは、頭を後方に傾け天井を見つめます。
次に目薬を持っていない方の手で、下まぶたを軽くひっぱりましょう。
あっかんべぇの状態のまま、ボトルを目の真上に持っていき、下まぶたを狙うイメージで差すとうまくいきます。
目の中心部に直接目薬を差すと、痛みやかゆみだけではなく、涙が分泌して目薬が流れ落ちる原因になります。
滴下の際は、下まぶたを狙って差してください。
目を閉じて目薬を馴染ませる
目薬を差したら馴染ませるために、目頭を抑えながら1〜5分ほど目を閉じてください。
術後は目を触ると、傷口に触れる可能性があるため、目を閉じるだけで構いません。
目薬が目から溢れ出てきたら、ティッシュなどで抑えます。
目薬を差したあとに目を瞬きする人がいますが、目薬を外に出るため、逆効果です。
点眼後は静かに目を閉じましょう。
目薬を簡単に差すポイント
目薬がうまく差せない人に、簡単にさせる方法が2つあります。
ここでは、自分の手だけで上手に差せる方法を紹介します。
げんこつ法
特別な器具などは必要なく、目薬を簡単に差せる方法がげんこつ法です。
手をきれいにしたあと、目薬のキャップを外します。
目薬を持っていない方の手をげんこつにして、下まぶたに当て軽く下に引っ張ります。
頭を後頭部に傾け、げんこつに目薬を持った手を乗せて点眼。
1滴で差せる確率が高くなります。
げんこつに乗せると、目薬を持った手が安定します。
点眼補助具
目薬のボトルが安定しない、手が震えてうまく差せない人は点眼補助具を使うのも選択肢の1つです。
目薬のキャップを外し、器具にセット。
目薬をセットした器具を反対に向け、差し口が目の上に来るように固定します。
そのままを上を向いて目薬を1滴差したら完了です。
正しい形で目薬を差せるため、幅広い年代の人が使っています。
さまざまな形があるので、自分に合うものを選んでください。
目薬を差す際の注意点
目薬は眼精疲労のケア・術後のケアのために用いられます。
使い方を誤ると、炎症につながる恐れがある点に注意が必要。
ここでは、目薬の差し方に関する注意点を解説します。
ボトルを目・まつ毛につけない
目薬のボトルの清潔性を保つためにも、ボトルの先は目やまつ毛に触れないよう注意してください。
手でボトルの先を触れなことも大切です。
ボトルの先が目に触れると、細菌や異物が付着し、目薬が汚染される可能性があります。
感染症を発症している人がいた場合、目薬を介して感染する可能性があるため、他人と共用しないこともポイント。
用法・用量を守る
効果を期待して目薬を何滴も差す人がいますが、目から溢れるだけで効果はありません。
目薬を2滴以上差すと、薬が結膜嚢に入り切らなくなり、目から溢れ出します。
目と繋がっている鼻涙管から全身に行き渡り、体の不調へとつながる可能性があるため、注意が必要です。
目から溢れ出ると、周りの皮膚が炎症を引き起こす可能性もあります。
医師から指示された用法・用量を守ってください。
2種類以上の目薬を差す際は順番・間隔を意識する
2種類以上の目薬を差すときは、5分以上間隔を空けてください。
間隔を空けずに差すと、先に差した目薬が押し出され、効き目がなくなってしまいます。
また目薬が鼻や喉に押し流されたり、成分同士が反応して効果に悪影響を及ぼすかもしれません。
5分以上経過すれば、目薬は結膜嚢内に吸収されます。
目薬のなかには、10分以上間隔を空ける必要があるものも存在します。
医師の指示に従いましょう。
目のコンディションをサポートするストレスフリー療法
ストレスフリー療法とは、身体の特定の6点に直径1cmの導子をつけ、遠赤外線を30~60分照射する温熱療法です。
ストレスの原因とされているコルチゾールと呼ばれるホルモンを低下させたり、血流を2〜4倍増加させるといわれています。
小さな金属導子を体につけるのみのため、副作用がなく、体への負担が小さい点がメリット。
血流改善により、目だけではなく、全身の回復が期待できます。
まとめ
目の不調は目薬で治療をする場合も多いですが、正しい用法•容量を守ることが大切です。
ストレスフリー療法は全身の血流を改善する治療で、眼精疲労などの不調改善が期待されています。
目に違和感を感じたら眼科を受診しましょう。
白内障などの早期発見が、目の病気を治療する際のポイントです。