生き生きとした肌を保つにはどうしたらいいのでしょうか。
そのためには、肌の構造を理解し、肌トラブルの原因になりうるものやその対策法を知っておく必要があります。
この記事では、肌の手入れで注意したいポイントや、肌を生き生きとさせるための方法を解説し、さらに肌を健やかにする効果が期待できる「ストレスフリー療法」についても紹介します。
肌トラブルや肌悩みを抱えている方や、スキンケアに興味のある方にも、おすすめの内容です。
監修者:佐藤琢紀(サトウ タクノリ)
銀座数寄屋橋クリニック院長
2004年東北大学医学部卒業後、国立国際医療センターで研修医として入職。2019年には国立国際医療研究センター国府台病院救急科診療科長に就任。18年間救急医として約36,000人の診療経験を通じ、現行医療の限界を認識。元氣で楽しい人生を歩むための戦略の重要性を感じる中、ストレスフリー療法と出会い、その効果に感銘を受ける。これを多くの人に広めるべく、2024年4月より銀座数寄屋橋クリニックでストレスフリー療法に特化した診療を行っている。
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肌の手入れで注意したいポイント
ここでは、肌のお手入れで注意したいポイントを紹介します。
肌を生き生きとさせるためには、乾燥や紫外線など、肌トラブルの原因になるものについてよく理解することが重要です。 それにより、肌のお手入れで何に注意すればよいかが見えてきます。乾燥
1つ目のポイントは乾燥です。
表皮の一番外側にある角質層には「バリア機能」という役目があります。
正常にバリア機能が働いている状態であれば、角質層が外的刺激から肌を守り、肌内部の水分・脂質が逃げるのを防いで潤いのある肌を保てます。
しかし、何らかの原因により、角質細胞に含まれるアミノ酸などの天然保湿因子や細胞間脂質が減って細胞をつなぎとめる力が弱くなると、バリア機能が低下し水分が逃げてしまいます。
肌の乾燥は、かさつきやごわつき、粉ふき、かゆみ、ひびわれ、湿疹などの肌トラブルの原因です。さらに、しわやたるみ、くすみなどの年齢による肌悩みにもつながります。
毎日の適切なスキンケアが重要です。
紫外線
2つ目のポイントは紫外線です。
地上に届く紫外線には「UV-B」と「UV-A」があります。
UV-Bは、日焼けの主な原因です。
エネルギーが強く、肌細胞やDNAにダメージを与え、シミやシワ、炎症、皮膚がんの原因になります。
日常生活では、直射日光を避けて防御することが重要です。UV-Aは、波長が長いため、肌の奥深く真皮層まで到達し、長い時間をかけてダメージが蓄積されます。
肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を産生する細胞を傷つけ、シワやたるみなどの原因になるのです。
雲や窓ガラスも透過するので、曇りの日や日当たりの良い家の中でも対策が必要です。
加齢
3つ目のポイントは加齢です。
真皮の主要な構成要素であるコラーゲンやエラスチンは加齢とともに減少するため、肌のハリや弾力を保てなくなり、しわやたるみの原因に。
また、加齢とともに、角質細胞に含まれる天然保湿因子や、細胞間脂質、皮脂の量が減少することがわかっています。さらに、身体の水分の割合も、若いうちは60~65%程度であったのが、高齢者では50~55%程度へと減少します。
すなわち、肌内部の水分量も加齢により減るため、肌の乾燥で悩む人も増えるのです。
生活習慣を見直す、こまめに水分補給をする、部屋の乾燥に気をつける、適切な保湿ケアをするなど、若いうちからの対策が生き生きとした肌を保つことにつながります。
ホルモンバランスの乱れ
4つ目のポイントはホルモンバランスの乱れです。
女性の場合、生理前後は女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」のバランスの影響で肌がデリケートになり、肌荒れが起こりやすくなります。
エストロゲンには美肌作用があり、分泌量が増えるほど肌の調子が良くなります。
プロゲステロンは男性ホルモンに似た作用があり、皮脂分泌を促します。
生理前にはプロゲステロンが増加するため、ニキビや毛穴詰まりなどの肌トラブルが起きるのです。
逆に、生理が終わった後の約1週間は、エストロゲンが多くなり、肌のバリア機能が高まりキメが整いやすい時期といえます。
また、更年期を迎えるとエストロゲンの分泌量が減るため、乾燥やハリの低下、シミ、シワなどの肌悩みが現れるのです。
さらに、ホルモンバランスはストレスや生活習慣でも乱れやすいです。
健やかな肌のためには、生活習慣を改善してホルモンバランスを整えることが重要となります。
肌を生き生きとさせるための方法
ここでは、肌を生き生きとさせるための方法をいくつか紹介します。
さらに、これらの方法に加えて、洗顔料や化粧水、美容液、乳液、クリームなどで適切なスキンケアをすれば、肌を健やかに保つ効果が期待できるでしょう。
摩擦を避ける
まず、肌の摩擦を避けることが重要です。
例えば、洗顔時にはしっかり汚れを落とそうとしてゴシゴシ洗ったり、水気が残らないようにタオルで強く拭いたりする人もいるでしょう。
肌は、表皮、真皮、皮下組織の3層構造をしています。表皮はさらにいくつかの層からできていて、一番外側が角質層です。
前述のとおり、角質層にはバリア機能の役割があり、外部の刺激から肌を守ったり、肌内部の水分を保持したりします。
ただし、厚さはわずか0.02mmです。そのため、洗顔時の摩擦でもダメージを受けやすいのです。
角質層のバリア機能が落ちると、敏感肌や乾燥肌の原因になり、さらにターンオーバーのサイクルも乱れるため、さまざまな肌トラブルにつながります。
紫外線対策を心掛ける
次に、紫外線対策を心掛けることも重要です。紫外線による肌ダメージは、日々の対策の積み重ねで防ぐことができます。
紫外線対策の基本は、日焼け止めを塗ることです。
紫外線量の多い夏だけではなく、1年を通して毎日塗ることが大切です。
しわやたるみなどを引き起こすUV-Aは、窓ガラスを通過して室内に入ってくるため、外出をしない日でも日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。また、外出時に日傘をさすことも有効です。さらに、サングラスの着用もおすすめします。
目から入った紫外線の刺激が脳に伝わると、肌を守るためにメラニン生成が促され、日焼けやシミの原因になるからです。
サングラスの使用は、目だけでなく肌を守ることにもつながります。
バランスの取れた食生活
また、食生活の見直しも重要です。食生活の乱れは、肌の栄養不足や酸化ストレスを招く要因となります。
例えば、糖質や脂質が多い食事は、皮脂の過剰分泌や炎症を引き起こしやすく、ニキビや肌荒れの原因になります。そして、タンパク質不足は肌のターンオーバーやコラーゲン生成に影響し、ハリの低下やくすみにもつながるのです。
食生活の改善ポイントは、例えば以下のとおりです。
・毎食十分な量のタンパク質(肉・魚・卵・大豆など)を摂る
・抗酸化ビタミン(A・C・E)を多く含む食材を意識して摂る
・食物繊維の多い食材も摂る(腸内環境が整い肌の調子も良くなる効果に期待)
適度な運動
そして、適度な運動も重要です。肌がくすむ、目の下にクマができるなどの肌トラブルは、血行不良が大きな原因です。
運動すると、体が温まり血行が良くなって肌に必要な酸素や栄養が行き渡りやすく、老廃物もたまりにくくなるので、明るく透明感のある肌に近づきます。
また、新陳代謝も活発になりターンオーバーも促されます。これにより、肌のゴワつきや乾燥、シミ、毛穴詰まりなどの肌トラブルを防ぎ、キメの整ったみずみずしい肌を保つことができるのです。
さらに、適度な運動は、ストレスの解消にもなり睡眠の質も高めるなど、さまざまな面から美肌効果が期待できます。
運動としては、ウォーキングや水泳などの有酸素運動や、基礎代謝を上げるための筋力トレーニング、血行改善効果が見込めるストレッチがおすすめです。
質の高い睡眠
質の高い睡眠も重要です。 深い睡眠(ノンレム睡眠)時に成長ホルモンが分泌され、肌のターンオーバーが促進されて肌の修復や再生が行われます。また、睡眠時に分泌されるメラトニンは強力な抗酸化作用を持ち、紫外線やストレスによる肌ダメージを防ぎます。
さらに、睡眠不足が続くとストレスホルモンのコルチゾールが増え、炎症が起こりやすくなり、肌荒れやニキビの原因に。
質の高い睡眠のためには、以下のことを心掛けましょう。
・規則正しい生活習慣をする
・寝る前にリラックスする
・寝室の環境を整える
禁煙
肌を生き生きとさせるには、禁煙も重要です。喫煙は、ニコチンやタールなどの有害物質が血行不良を引き起こし、さらに活性酸素の発生やビタミンCの大量消費など、肌にさまざまな悪影響をもたらします。
その結果、しわ・たるみ・くすみ・シミ・乾燥・ニキビ・肌荒れなどのトラブルが引き起こされ、「スモーカーズフェイス(タバコ顔)」の原因に。 禁煙により、血行改善やコラーゲン生成の回復、肌の自己修復力向上などの効果があるとされ、健やかな肌を取り戻す効果が期待できます。全身のコンディションを整えるストレスフリー療法
近年、全身の血流や自律神経を整えて身体のコンディションを根本からサポートする「ストレスフリー療法」が注目されています。
「ストレスフリー療法」とは、身体の特定の6点に直径1cmの導子をつけ、遠赤外線を30~60分照射する温熱療法です。
これにより、「ストレスホルモンの低減」・「血流の大幅な増加」などのさまざまな効果が確認されています。そのため、高血圧や糖尿病、認知症、不眠症、冷え症など、さまざまな病気の予防・改善効果が期待できるのです。
また、血流や自律神経が整うことで、肌のターンオーバーも整い生き生きとした肌を取り戻すことにもつながります。
「銀座数寄屋橋クリニック」はストレスフリー療法に特化した治療を提供しています。
公式サイトにて、詳しい情報をご覧いただけます。
まとめ
今回は、肌を生き生きとさせるための方法などを解説しました。
肌トラブルや肌悩みの原因には、乾燥や紫外線、加齢、ホルモンバランスの乱れなどがあります。
健やかな肌を保つための方法は、摩擦を避ける、紫外線対策をする、食生活を改善する、適度な運動をする、睡眠の質を高める、禁煙する、などです。
また、手軽に肌の調子を整える効果が期待できる方法には、ストレスフリー療法もあります。
この記事が、肌に悩みのある方の参考になれば幸いです。