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コラム

テロメア検査とは一体どんな検査なのか!気になる特徴についてくわしく解説

2025年09月19日

今話題の「テロメア検査」とはどのような検査なのか、ズバリ解説します。

テロメアとは、染色体の端にある構造で、染色体がもつ重要な遺伝子情報を守るのが役割です。

細胞の老化にかかわる重要な構造であることから、加齢による疾患にも関連しています。

この記事では、まずテロメア検査の特徴や検査で分かることなどの基本事項を解説し、検査で問題があった場合の対処法についても紹介します。

テロメア検査に興味がある方や将来の疾病リスクを知りたい方に、おすすめの内容です。

監修者 佐藤琢紀(サトウ タクノリ)

監修者:佐藤琢紀(サトウ タクノリ)

銀座数寄屋橋クリニック院長

2004年東北大学医学部卒業後、国立国際医療センターで研修医として入職。2019年には国立国際医療研究センター国府台病院救急科診療科長に就任。18年間救急医として約36,000人の診療経験を通じ、現行医療の限界を認識。元氣で楽しい人生を歩むための戦略の重要性を感じる中、ストレスフリー療法と出会い、その効果に感銘を受ける。これを多くの人に広めるべく、2024年4月より銀座数寄屋橋クリニックでストレスフリー療法に特化した診療を行っている。

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テロメアとは

「テロメア」は、ヒトを含む真核生物の染色体の末端にあるDNAとタンパク質からなる構造です。

染色体の保護と細胞の寿命に関与しています。

テロメアは細胞分裂のたびに短くなっていき、一定の長さ以下になると細胞分裂が止まり、細胞の老化や死につながると考えられています。

テロメラーゼという酵素にはテロメアを伸長させる働きがありますが、体細胞では活性が低く、がん細胞では活性が高いことが無限増殖の原因の一つとされています。

なお、テロメアを短縮させる要因として考えられているのが、生活習慣の乱れやストレスなどです。

また、テロメアが短いと、がんや脳卒中などの罹患リスクが高まる可能性があるとされています。

テロメア検査について

ここでは、近年注目されている「テロメア検査」について詳しく解説します。

テロメアは、細胞の老化にかかわる重要な構造であり、加齢による疾患にも関連していると考えられています。

テロメア検査の目的は、テロメアを解析して将来の疾患リスクなどを予測し、生活習慣の改善などにより疾患予防に役立てることです。

テロメア検査の特徴

テロメア検査では、簡単な血液検査により現在の細胞レベルでの老化度の指標が入手できます。

検査結果から、今後の生活習慣の見直しなどの行動の変化につなげられます。

テロメア検査で測定するのは、「テロメア強度」と「テロメア疲労度」です。

テロメア強度はテロメアの長さを、テロメア疲労度はテロメアのうちGテールの長さを測定します。

テロメアの末端には、Gテールと呼ばれる尻尾のような一本鎖DNAの構造があります。その役割はテロメアの安定化です。

Gテールは生活習慣やストレスなど環境要因により短縮し、疾患の発症しやすさを示す指標となります。

テロメア検査で分かる内容

前述のとおり、テロメア検査ではテロメア強度とテロメア疲労度を測定します。

それらにより、「将来的に加齢が原因の疾患にかかるリスク」や「現時点での健康状態」がわかります。

検査の結果、問題点が指摘された人は、アドバイスを基に食生活やストレス、運動などの生活習慣の改善を始めることがおすすめです。

テロメア強度

テロメア強度(テロメアの長さ)から、遺伝子年齢(テロメア年齢)を算出します。今までの生活習慣による テロメアへの影響がわかります。

テロメア疲労度

テロメア疲労度(Gテールの長さ)から、健康な状態に近いのか、病気の状態に近いのかがわかります。

検査の流れ

テロメア検査を医療機関で受ける場合の流れは、おおむね以下のとおりです。

施設によって多少異なります。

予約

電話やインターネットで検査を受ける施設に予約を入れます。

来院・受付

予約日に予約時間に合わせて来院し受付を済ませます。

問診票などの記入

検査に必要な事項などを記入します。

カウンセリング

問診票に基づき医師が検査内容について説明します。必要事項を確認後、同意書に署名します。

採血

10ml程度の採血を行います。

会計・帰宅

検査結果の報告

約1ヶ月後に医師から検査結果の報告と説明を受けます。メールや郵送での結果報告の場合もあります。

テロメア検査を行う理由

テロメア検査を行う目的は、現在の自身の細胞の老化状態を可視化し、将来の疾患リスクの高さを把握して現在の生活習慣を見直すことです。

テロメアが短いと、将来的に「がん」「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」「肺疾患」「認知症」などの疾患リスクが高まると考えられています。

また、食生活や運動などの生活習慣の改善により、テロメアが短くなるスピードを抑制することもできるとされています。

自身の遺伝子の年齢や強度を確認することで、病気の予防につなげられる可能性があるのです。

費用

テロメア検査の費用は、検査を行う医療機関や検査内容によって大きく異なります。

また、保険適用外の自由診療であるため、費用はやや高額になります。

テロメア強度とテロメア疲労度の両方を検査する場合の費用の目安は、「49,500~66,000円(税込)」です。

施設によっては、どちらか1つの検査をその半額程度で受けられることも。また、他の遺伝子検査なども一緒に行う場合は、さらに高額になります。

事前に複数の医療機関のホームページなどで費用を確認し、どの施設でどの検査を受けるかをよく検討してください。

テロメア検査で問題がある場合に行われる対処法

それでは、テロメア検査の結果が芳しくなかった場合には、どのような対処法があるのでしょうか。

一度短くなったテロメアを長くすることは通常はできませんが、短くなる速度を抑えることは可能です。

ここでは、テロメアを安定化させるための方法を3つ紹介します。

生活習慣の見直し

まず、生活習慣の見直しです。この方法が最も手軽ですぐに始められます。

例えば、「バランスのよい食事」、「適度な運動」、「十分な睡眠」、「ストレス管理」、「社会参加」、「禁煙」、「適量の飲酒」、「定期的な健康診断」などが大切です。

食生活では、野菜やタンパク質を積極的に摂取し、塩分や糖質、脂質を控えめに。

運動は、有酸素運動や筋力トレーニングを組み合わせ、日常生活で活動量を増やす工夫もしましょう。

また、定期的に健康診断を受けることで、病気の予防や早期発見につながります。 

自己由来 間葉系幹細胞治療

「自己由来間葉系幹細胞治療」は、自身の体から採取した間葉系幹細胞を培養・増殖させてから体に戻す再生医療です。

脂肪組織から採取することが一般的で、皮膚の老化症状(しわ・しみ・たるみ)の改善や損傷の修復、自己免疫疾患の症状緩和などが期待されます。

メリットは、体への負担が少なく、拒絶反応のリスクが低いことです。

加齢に伴う身体的・生理的機能低下」に対しての効果が期待され、テロメアの安定化に大きく寄与する可能性があります。

NMN補充療法

「NMN補充療法」とは、体内のNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を点滴などで補い、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)を活性化させるアンチエイジング療法です。

NMNは体内で補酵素NAD+に変換され、細胞のエネルギー代謝を活性化させます。

これにより、身体機能の改善や疲労回復、肌の若返りなど、さまざまなアンチエイジング効果が期待できるとされているのです。

サーチュイン遺伝子の活性化により、テロメアが安定化すると考えられています。

全身のコンディションをサポートするストレスフリー療法

近年、全身の血流や自律神経を整えて身体のコンディションを根本からサポートする「ストレスフリー療法」が注目されています。

「ストレスフリー療法」とは、身体の特定の6点に直径1cmの導子をつけ、遠赤外線を30~60分照射する温熱療法です。

これにより、「ストレスホルモンの低減」・「血流の大幅な増加」などのさまざまな効果が確認されています。そのため、高血圧や糖尿病、認知症、不眠症、冷え症など、さまざまな病気の予防・改善効果が期待できるのです。

また、血流や自律神経が整うことで、肌のターンオーバーも整い見た目の若々しさを取り戻すことにもつながります。

「銀座数寄屋橋クリニック」はストレスフリー療法に特化した治療を提供しています。
公式サイトにて、詳しい情報をご覧いただけます。

まとめ

この記事では、テロメア検査とは何かについて詳しく解説しました。

テロメア検査では、「将来的に加齢が原因の疾患にかかるリスク」や「現時点での健康状態」がわかります。

それにより、食事や運動などの現在の生活習慣を改善するなどの対策を取り、疾患の予防につなげられるのです。

また、ストレスフリー療法ならば手軽にさまざまな疾患の予防・改善効果が期待できます。

この記事が、テロメア検査を受けようか迷っている方の参考になれば幸いです。