加齢や生活習慣、ストレスによってほとんどの人が発症すると言われている白内障。

初期のうちは自覚症状がないまま過ごしている人が多いですが、白内障が進行するとどのような見え方をするのでしょうか？

白内障は最悪失明の恐れがあるため早期の発見が大切です。本記事では、白内障が疑われる見え方をお伝えします。

そもそも白内障とは何か

白内障とは水晶体が濁ってしまい、徐々に視力が低下する病気です。

外からの光を集めてピントを合わせる働きを持っている水晶体は年齢とともにタンパク質が変性し、濁っていきます。

水晶体が濁るとものがかすんで見えたり、まぶしく感じたりして日常生活に支障をきたします。

中高年以降に発症。80歳以上でほぼ100％白内障の症状が見られると言われています。

そのままにしておくと失明の可能性がありますが、適切に治療を行えば、視力の回復も見込めます。

白内障になると見え方がどのように変わるか

白内障になると見え方がどのように変わるのか。最近、見え方が変わってきたなと感じている人は、以下の見え方に該当しないかチェックしてください。

ものがかすんで見える

白内障は目がかすんで見えるのが主な症状の1つ。白内障はカメラでいうレンズの役割を果たしている水晶体が白く濁って発症する病気です。

水晶体が白く濁ると視界も白濁します。濁り方やどの部位から濁るかは人によって異なります。加齢による白内障は水晶体の周辺から濁る場合が多いので、中心部が透明であれば視力に影響はありません。

核と呼ばれる中心部が濁ると光の屈折率が変わり、視力が低下してものがかすんで見えます。

まぶしく見える

人間の目は、光が水晶体を通って目の中に届けられます。白内障で水晶体が濁ると、入ってきた光が乱反射してまぶしく感じます。特に暗い場所や明るい街灯・信号を見た時は敏感に感じやすいです。

夜間の運転は対向車のヘッドライトがまぶしく感じる可能性も高く、交通事故にもつながりかねないので注意が必要。

サングラスをかければ大丈夫と放置をしないでください。転倒にもつながるおそれがあるので、まぶしく見えはじめたら眼科を受診することが重要です。

ものが二重に見える

白内障の代表的な症状の1つが、ものが二重に見えることです。水晶体の濁っている部分と透明な部分で光の進行方向が変わり、複数の像が見えます。

ものが二重に見える症状は他の病気の可能性もあります。片目を隠して二重に見えるか確認してください。片目で二重に見えるなら白内障かもしれません。

逆に片目では見えず、両目のときのみ二重に見える場合は斜視や眼球運動障害が考えられるので、いずれにしろ眼科医に相談してください。

白内障が進行すると黄色・茶色に濁って見える

白内障が進行すると視界が白っぽい世界から黄色に濁って見えます。初期の頃よりも視力が下がり、ものが見えづらくなります。

さらに白内障が進行すると、黄色く濁っていた水晶体が真っ白になったり、茶色っぽく濁ったりします。ここまでくると視力も著しく下がっているため、ほとんど見えない状態になります。

白内障は早期発見によって治療が可能なので、視界に違和感を感じたら早めに眼科を受診してください。

白内障で見え方が変わったかチェックする方法

自分が白内障を発症しているかチェックする方法をご紹介します。

• 50歳以上
• アトピー性皮膚炎もしくは糖尿病を患っている
• 片目のときのみものが二重に見える
• まぶしいと感じる（特に夜間）
• 視界がかすみ、よく転ぶようになった
• メガネをかけても字が読みにくい
• 字を読むと疲れる

上記の項目が複数当てはまる人は、注意が必要です。白内障は初期症状に気づかない人が多く、進行も緩やかで自覚症状に気付きにくい側面があります。

こまめにセルフチェックをして、前の状態と変化がないか確認してください。

白内障で見え方が変わることで生じる問題

白内障が進行するとものがかすんで見えたり、二重に見えたりするので日常生活にも支障をきたします。白内障によって生じる問題を2つ紹介します。

転倒などのリスクが上がる

白内障で視界が悪くなると転倒などのリスクが上がります。特に夜間は見えづらさやまぶしさを感じるので交通事故に巻き込まれるかもしれません。ライトがまぶしく感じやすいので、夜間の運転は注意が必要です。

さらにストレスや眼精疲労が積み重なり、肩こりや頭痛に悩まされる場合もあります。慢性的な疲れが溜まり、寿命が短くなる恐れもあります。目の不調は気付かぬうちに体のいたるところの不調につながってしまいます。

手術の難易度が上がる

白内障は手術で処置が可能ですが、進行が進むと手術の難易度が一段と高くなります。水晶体融解性ぶどう膜炎や急性緑内障を発症した場合も手術の難易度が高くなる点に注意が必要。

加齢により水晶体はどんどん硬くなり、白内障を放ったままにしているとトラブルが発生するリスクも高まります。手術の難易度が上がると後遺症の可能性も出てくるので、早めの受診が大切です。

目のコンディションを整えるストレスフリー療法

白内障の治療は点眼薬や手術があります。しかし、点眼薬は根本な治療になっていない・手術は感染症のリスクがあるなどのデメリットが存在します。一方、ストレスフリー療法は金属製の導子を体に装着し、火傷しない程度の赤外線を流して刺激を与える体への負担が小さい治療です。

代謝をよくして水晶体の濁りをよくする治療。軽度の白内障であれば、水晶体の濁りが解消されたと報告があります。体への負担が小さく、近年注目されている治療法です。

まとめ

今回は、白内障になると見え方がどのように変わるのかお伝えしました。

白内障は初期は自覚症状がなく、気づいたころには視界が悪くなり、転倒などのリスクがある病気です。

一般的な治療法は点眼薬や手術ですが、ストレスフリー療法は体への負担が少なく近年注目されています。軽度の白内障であれば改善の見込みがあるので、ぜひ検討してください。