加齢やストレス、生活習慣によって発症する白内障。

80代になるとほぼ100％の人が発症する白内障ですが、予防するためには何をすれば良いか疑問に感じているのではないでしょうか？

生活習慣も原因の1つなので、日々の生活での予防が可能です。

今回は白内障を予防する方法をご紹介します。

白内障とは一体何か

白内障はカメラでいうレンズの役割を果たしている水晶体が白濁する病気です。

視界がぼやけたり、光がまぶしく感じたりします。

初期症状に気付かない人が多く、白内障を放置すると黒目の部分が白くあるいは黄色くなります。最悪の場合、失明する恐れがあるため、注意が必要。

白内障の原因は加齢やストレスと考えられていますが、生活習慣も原因の1つです。

適切に治療を行えば視力の回復も見込めますが、生活習慣を整えることが白内障の予防につながります。

白内障の予防法

白内障の予防方法は日々の生活習慣を整えることです。

具体的には何をしたら良いのか6つの対策方法をご紹介します。

サングラスなどで紫外線対策を行う

白内障は水晶体に含まれるタンパク質が変性して白濁し発症します。水晶体が白濁する原因の1つが紫外線。

紫外線は角膜で吸収されますが、一部角膜を通過した紫外線が水晶体に吸収されます。結果、活性酵素が発生し、水晶体が酸化します。

水晶体を酸化させないために目から入る紫外線を防ぐことが大切です。

人間の目はレンズの色の濃さに比例して瞳孔が開く仕組みになっているので、色が薄いサングランのほうが紫外線を防げます。

バランスの良い食事を行う

糖尿病は白内障のリスク増加につながります。高血糖の状態が続くと、水晶体が白濁して視力が低下。

水晶体のタンパク質の酸化防止は白内障の予防になります。

抗酸化物質であるビタミンCやルテイン、ゼアキサンチンが含まれている食品を積極的に摂取してください。具体的には、緑茶・にんじん・ブロッコリーなどの緑黄色野菜です。

バランスの良い食事が白内障の予防につながるので、食事が乱れている人は見直してみてください。

医師が処方した目薬を用いる

白内障が軽度の場合、点眼薬を用いて治療。点眼薬は白内障を引き起こすキノイド物質の成長を抑制し、白内障の進行を遅らせます。

ピレノキシン点眼液とカタリンK点眼液は、キノイド物質と水溶性タンパク質が結合するのを阻害する働きがあります。

点眼薬を使用する場合、医師が処方した目薬を用法用量を守った上で使用するのに加え、定期的な検査が必要です。

点眼薬はあくまで進行を遅らせるだけなので、勝手に使用を中止しないようにしてください。

適度な運動を行う

水晶体周りの血行不良も水晶体が濁る原因の1つ。

運動は全身の血流改善につながり、白内障の予防に効果があります。ジョギングや軽く息が上がる程度の運動をしましょう。

外で運動をする時に紫外線を多く浴びてしまうと、白内障の原因になるので、サングラス・帽子で紫外線対策を行うことがポイント。

眼球エクササイズも効果的です。目の周りの凝りをほぐし、血流改善を促してください。

禁煙を心掛ける

喫煙は白内障発症のリスクを高めます。

厚生科学研究補助金 21世紀型医療開拓推進研究事業『科学的根拠（evidence）に基づく白内障診療ガイドラインの策定に関する研究』*においても、喫煙は白内障の発症リスクを高めると報告されています。

血流障害を起こし、抗酸化作用のあるビタミンCを減少すると言われている点も喫煙の問題。

禁煙は白内障のリスクを下げるために有益です。

＊https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/5546

スマートフォンなどの光を対策する

スマートフォンの長時間の使用はピント調節の筋肉が疲弊し、眼精疲労につながるので、白内障の発症リスクが高くなります。

まばたきの回数が減少すると、目が乾き、水晶体が傷つきやすくなる点に注意が必要。

ブルーライトはエネルギーが強いため、網膜や水晶体に酸化ストレスを与えていると言われています。

ブルーライトが白内障に及ぼす原因は、まだ明らかにされていないですが、スマートフォンの使用は白内障の発症リスクを増加させます。

時間を決めて、スマートフォンを使用してください。

日常生活に支障が出た場合に手術が必要

日常生活に支障をきたすほど視界が悪くなった場合、手術が必要です。

眼球を切開した後、濁った水晶体を吸い取り、眼内レンズを挿入します。

局所麻酔をするので、痛みを感じることはありません。

日帰りで手術が可能なため、日常生活程度であれば、当日から問題なく送れます。

白内障が進行し、合併症を発症すると、手術が難しくなります。

早めの治療が大切です。手術が必要かどうかは医師に相談してください。

目のコンディションを整えるストレスフリー療法

ストレスフリー療法は金属製の導子を体に装着し、火傷しない程度の温度の赤外線を流して刺激を与える治療です。

ストレスフリー療法で水晶体周りの代謝を良くすることにより、白内障の進行を阻害・回復が期待されています。

小さな金属導子を体につけるのみで、副作用もなく、体への負担が小さい点がメリット。

軽度の白内障であれば、水晶体の濁りが解消されたとの報告があります。

まとめ

今回は白内障の予防方法を紹介しました。

白内障は多くの人が発症する病気ですが、健康的な生活を送れば予防できます。

バランスのよい食事・適度な運動・紫外線対策により、白内障を予防することが重要。

白内障の症状が現れた時は放置をせず、眼科に受診してください。