加齢・生活習慣・ストレスにより、発症する白内障。80代になると、多くの人が発症すると言われています。

目のピント機能を担う水晶体が白濁し、視力の低下や視界がかすむ・光が眩しく感じるなどの症状が現れます。

一般的な治療法は手術です。手術には、メリット・デメリットが存在する点に注意が必要。

今回の記事では、白内障手術をしない方がいいのかについて取り上げます。

白内障の症状が疑われている人は参考にしてください。

白内障手術はしない方がいいのか

白内障になったら必ず手術をした方がいいのでしょうか？点眼薬で治療方法もありますが、進行を遅らせるのみで、根本的な治療にはなりません。

生活に支障をきたすほど視力が低下している場合は手術が必要。

両眼で視力1.0以上必要な仕事や車を運転する人、新聞などを日常的に読む人は手術の選択が望ましいです。

手術を受けるにあたって事前にメリット・デメリットを知っておく必要があります。

白内障手術のメリット

最初に白内障の手術のメリットを紹介します。主なメリットは以下の通りです。

• 視力の回復
• 生活の質を向上するきっかけができる
• 白内障以外の目の病気を診断しやすくなる
• 緑内障の対策につながる

日常生活に支障をきたしている人は一度参考にしてください。

視力の回復

白内障手術の目的は濁った水晶体を取り除いて、視力を回復させることです。

白内障の手術は眼球を切開した後、濁った水晶体を吸い取り、眼内レンズを挿入します。

局所麻酔をするので、痛みを感じません。

日帰りで手術が可能で、日常生活程度であれば、当日から問題なく生活できます。

手術を受けた人の中には、術後から視力の回復を感じる人もいます。

白内障はゆっくりと進行するので、自覚症状を感じていない人も多いです。

術後、視界が良好になり感動される人もいます。

生活の質を向上するきっかけができる

白内障の手術は視力だけではなく、コントラスト視力も改善します。コントラスト視力とは明暗の区別をする力です。

白内障を発症すると、コントラスト視力が低下。薄暗い夜道で歩行者が見えなかったり、夜間の運転に支障をきたしたりします。

コントラストの低下も水晶体の白濁が原因。手術によって回復が期待できます。

視力・視界などの視機能の回復により、生活の質も向上するでしょう。

白内障以外の目の病気を診断しやすくなる

白内障の手術をすると、眼底検査がやりやすくなり、別の病気の早期発見につながります。

白内障が進行し水晶体が濁ると、眼底カメラを用いた眼底の観察が難しくなる点に注意が必要。

網膜の病気は失明の原因です。手術で白濁した水晶体を取り除くと、眼底検査を行う時の支障がなくなり、白内障以外の目の病気の早期発見につながります。

緑内障の対策につながる

緑内障の予防につながる点も白内障の手術を行うメリット。

緑内障とは、目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経が圧迫されることにより、視野が狭くなる病気です。神経への圧迫が急激に上昇すると、激しい痛み・吐き気を引き起こします。視力の低下・失明の原因のため、注意が必要。

緑内障は日本の失明原因1位にもなっています。

白内障のデメリット

白内障の手術はたくさんのメリットがある一方、デメリットも存在します。

デメリットが実際に起こる確率は低いですが、メリットデメリットを考慮した上で、手術をするかどうか検討してください。

メガネが必要になる場合がある

白内障の手術では、水晶体を吸い取った後、眼内レンズを挿入します。

保険適用の単焦点眼内レンズを選択した場合、メガネが必要になります。単焦点レンズは遠近どちらか一点に焦点を合わせるレンズのため、遠視用のメガネか近視用メガネ、もしくはその両方が必要です。

自己負担になりますが、手術後にメガネをかけたくない人は多焦点レンズがおすすめ。

どちらの眼内レンズを選択するか医師に相談してください。

感染症になる場合がある

手術には合併症が伴う場合がある点に注意が必要。確率は2000件に1件程度と低いですが、手術の切開部分から細菌が感染し、炎症を引き起こす可能性があります。

術後1週間の間に発症することが多く、目の激しい痛みやひどい充血などを伴います。

放置すると、失明になる可能性もあるので、処置が必要です。

感染症を予防するためにも、術後当日は洗顔や化粧は控え、目を押さえたりこすったりしないようにしましょう。

術後処方された目薬は決められた用法・用量を守ってください。

感染症のリスクを最小限に抑えるためにも、信頼できる眼科に受診することが重要。

人工レンズを調整する場合がある

白内障で目に挿入する眼内レンズは半永久的に使用できます。多くの場合、人工レンズの交換はありません。

人工レンズはほぼ劣化しないため、確率としては低いですが、レンズ内に水滴ができる・カルシウムの沈着による白濁が発生する場合がある点に注意が必要。

何らかの原因で人工レンズの位置が動く場合もあります。

視界がぼやける・霞むなどの症状が現れた場合は、医師に相談をしてください。

白内障手術が向いている方

白内障手術は、仕事の関係上すぐに視力を回復させる必要がある・日常生活に支障をきたすほど視力が低下している人は検討すべきでしょう。

健康状態が良くなかったり、認知症によって意思疎通が難しかったりする人は手術の選択は難しいかもしれません。

白内障の手術では局所麻酔を使用しますが、コミュニケーションが取れないと、麻酔での手術ができない可能性があります。

健康なうちに眼科に受診し、定期的に検査を受けておきましょう。

目のコンディションを整えるストレスフリー療法

ストレスフリー療法とは、金属製の導子を体に装着し、赤外線を流して刺激を与える治療です。

水晶体の水分量が減り、代謝が悪くなると、タンパク質が変性し、白内障を発症。ストレスフリー療法は水晶体周りの代謝を改善し、白内障の進行の阻害・回復が期待されています。

軽度の白内障であれば、水晶体の濁りが解消されたとの報告があります。

数寄屋橋クリニックでは、ストレスフリー療法による治療を行っています。

ストレスフリー療法について気になる方は一度お問い合わせください。

数寄屋橋クリニックの詳細はこちら：https://stressfree-ginza.com/

まとめ

今回は白内障手術のメリット・デメリットを紹介しました。

白内障の手術は白濁した水晶体を取り除く治療で、視力の回復が見込めます。

感染症などのデメリットが存在する点に注意が必要。

目のコンディションを整える方法の1つにストレスフリー療法も存在します。

医師に相談し、白内障の治療を進めましょう。