視界に黒い点が見える症状は、飛蚊症と呼ばれる病気でよく見られます。

放っておけないケースもあるため、注意が必要。

そこで今回は、視界に黒い点が見える原因について詳しく説明します。

対処法についてもわかりやすく解説していきます。

大切な眼を守るために、知っておきたい情報を紹介していくので、ぜひ最後までお付き合いください。

視界に黒い点が見える原因

視界に黒い点が見える原因は、複数存在します。

緑内障・一過性黒内障などの病気が隠れている場合もあります。

放置すると、重症化するケースがあるため、原因を知ることが重要。

まずは、視界に黒い点が見える原因について詳しく解説します。

飛蚊症

飛蚊症とは、視界に糸くず・小さな虫のような影・さまざまな形の黒い点が見える現象です。

明るい空・白い壁を見た時に気付くことが多く、視線を動かすと一緒に動きます。

加齢にともなう自然な変化によるもので、心配のいらないケースが大半。

急に数が増えるまたは光が走るように見える場合は、注意が必要です。

見える位置は、視界の中心部が多いですが、人によっては端の方に見えます。

１つだけ見える・複数見える・日によって見えない時がある・日によって多く見えるなど、感じ方は人それぞれ異なります。

自分だけだと思わず、気になる場合は眼科にできる限り早く受診してください。

緑内障

緑内障は、視神経が少しずつ傷つき、視野が狭くなる病気。

初期は自覚症状がないため、気付いた時には進行していたケースも少なくありません。

主な症状として、片眼の視界の一部に小さい黒い点（動かない黒い点）・見えにくさ・欠けが挙げられます。

見える範囲が少しずつ欠けていくため、日常生活で見えにくいと感じても、年齢のせいと見過ごしがち。

一度欠けた視野は、戻すことができないため、早めの検査と予防が重要です。

日本人には、眼圧が正常範囲内（21mmHg以下）でも視神経が傷つく正常眼圧緑内障が多く見られます。

急激に眼圧があがることで、眼痛・頭痛・吐き気・めまいなどをともなう急性緑内障発作を起こすこともあります。

急性緑内障発作を起こすと、失明のリスクが高くなるため、注意が必要。

一過性黒内障

片眼の視界が急に暗くなる場合、一過性黒内障（いっかせいこくないしょう）かもしれません。

視界が暗くなる、霧がかかったように白っぽくなる・見えなくなるなどの症状が数秒から数分続いた後、視界が戻る点が特徴です。

脳への血流が一時的に低下したことが、一過性黒内障を発症する原因と考えられます。

動脈硬化・頸動脈の異常・高血圧・糖尿病・高脂血症など、生活習慣病が関係しているケースもあります。脳梗塞の前兆となる場合もあるため、注意が必要。

一過性黒内障を繰り返している場合、早めに眼科・脳神経外科を受診しましょう。

飛蚊症の原因

飛蚊症の原因は、生理的なものと病的なものに大きく分けられます。

加齢によるもののほか、網膜剥離・ぶどう膜炎・硝子体出血などの病気が原因となるケースです。

ここでは、原因について解説します。

加齢

視界に黒い点・糸くずのようなものが見える飛蚊症の多くは、加齢による生理的飛蚊症です。

眼の中のゼリー状の硝子体は、年齢とともにコラーゲン繊維が集まり縮むことで影を作ります。

その影が網膜に映ることで、視界に黒い点として自覚されます。

加齢による場合、多くは治し方がなく、治療の必要がありません。

急激に飛蚊症が悪化した場合、以下のような対応や治療が検討されます。

①経過観察

自然に慣れ、気にならなくなることが多く、定期的な眼科受診で経過を見守るのが一般的。

②レーザー治療（レーザービトレオライシス）

硝子体の濁りにレーザーを当て、散らす方法。

症状の軽減が期待できるものの、すべてのケースに適用できるわけではない点に注意が必要です。

③硝子体手術（硝子体切除術）

重度で日常生活に大きく支障がある場合に限られます。

網膜剥離

網膜剥離も原因の1つです。

病的飛蚊症では、日を追うごとに症状が悪化し、以下のような症状が見られます。

• 煙突から出る煙のような影が見える
• 水に墨汁を垂らしたような濁りが視界に広がる
• 日増しにひどくなる
• 薄暗い場所でもはっきり見える

放置すると失明の危険もあります。

治し方は、早期であればレーザー治療などで進行を防ぐこと。著しく進行していると、手術が必要になる場合があります。

動かない黒い点を感じるなど、違和感を覚えた際は、早めに眼科を受診しましょう。

ぶどう膜炎

ぶどう膜は、虹彩・毛様体・脈絡膜の3つの組織からなる眼球を包む部分です。

血管が豊富なため、炎症を起こしやすい特徴があります。

ぶどう膜に炎症が起こる病気がぶどう膜炎。

痛み・充血・視力低下・視界に黒い点が現れ、飛蚊症などの症状が現れます。

サルコイドーシスやベーチェット病などの免疫疾患・細菌・ウイルス感染などが原因です。

重症化すると、視力に大きな影響を及ぼすため、早期発見・治療が重要。

硝子体出血

硝子体出血とは、眼の中を満たす硝子体に血液が混ざる状態です。

視界に黒い斑点・糸くずのような影が見える飛蚊症の症状のほか、急な視力低下・目のかすみが起こる場合があります。

主な原因は、以下の通り。

• 加齢にともなう後部硝子体剥離
• 糖尿病網膜症
• 網膜剥離
• 眼のケガ

重症化になると、視力に影響します。

軽度なら、自然に吸収される場合もありますが、程度により治療が必要です。

視界に黒い点の治し方

視界に黒い点が見える飛蚊症は、生理的な原因が多いです。網膜剥離・硝子体出血など、病気が潜んでいる場合もあるため、注意しなければなりません。

生理的飛蚊症の場合、経過観察が中心。病的な場合は手術や薬による治療が必要です。

病的飛蚊症では原因となる疾患に応じて、手術や薬による治療がおこなわれます。

早期発見・治療が大切な眼を守る方法。

違和感があれば、眼科にできる限り早めに受診し、原因をいち早く突き止めたうえで適切な対処を行いましょう。

全身のコンディションを整えるストレスフリー療法

ストレスフリー療法は、身体の特定の6点に直径1cmの導子をつけ、遠赤外線を30～60分照射する温熱療法です。

ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑え、血流を促進。

眼底の血流改善が期待できます。

心身のバランスを整え、慢性的な疲れ・不調の軽減をサポートします。

全身のコンディションを整えるサポートとして、取り入れられた例も報告されています。

効果に個人差があるため、ストレスフリー療法を受ける際は注意してください。

まとめ

飛蚊症などにより、視界に黒い点が見られます。

病気が隠れている可能性もあるため、注意が必要。

視界に黒い点が急に増える場合・見え方が変わる場合は、注意が必要です。

眼のサインを見逃さず、何か気になることがあれば、早めに眼科を受診しましょう。

早期発見・治療が白内障などを対策するポイント。

大切な眼をいたわることが生活の質にかかわります。