白内障は、目の水晶体が濁る病気です。

初期段階は目薬で進行を抑えます。

進行した段階の場合、視力回復のための手術が必要。

今回の記事では、白内障の治療に使う目薬の種類に加え、手術のタイミングなどについて解説します。

白内障の治療用の目薬について興味がある方などにおすすめの内容です。

白内障とは一体どのような病気なのか

白内障とは、加齢・紫外線・糖尿病などにより、目の水晶体が混濁する病気。

水晶体は、カメラのレンズのような役割を担います。

外からの光を集め、ピントを合わせます。

水晶体が濁ると、光が通りにくくなるため、ピントの調整機能が低下。

結果、目のかすみ・光をまぶしく感じやすくなる・視力低下・ものが二重に見えるなどの症状が現れます。

多くの場合、加齢が原因です。

早い人では40代で発症し、80歳を過ぎるとほぼすべての人に症状が認められます。

白内障の治療に用いられる目薬の種類

白内障の治療をおこなう際、ピレノキシン製剤・グルタチオン製剤の2種類が用いられます。

作用機序がそれぞれ異なります。

白内障の治療をおこなう際は、各目薬の特徴について理解することが重要。

初期白内障の進行を抑えることが、目薬を用いる目的です。

ここでは、白内障の治療に用いられる目薬の種類について解説します。

ピレノキシン製剤

ピレノキシン製剤は、白内障の発生メカニズムとして提唱されている学説のうち、キノイド説に基づいて開発された目薬。

特定のアミノ酸の代謝異常でキノイド物質が生成されます。

キノイド物質はクリスタリンを変性させることが白内障の原因とされています。

クリスタリンは水晶体の水溶性タンパク質。

ピレノキシンはキノイド物質のクリスタリンへの結合を競合的に阻害します。

水晶体の白濁を防ぐことで、白内障の進行を抑制すると考えられています。

主な副作用は、眼瞼炎、接触皮膚炎、びまん性表層角膜炎です。

副作用が現れたら、使用を中止し、医師に相談してください。

グルタチオン製剤

グルタチオン製剤は、白内障の発生メカニズムとして提唱されている学説のうち、酸化説に基づいて開発された目薬。

加齢・白内障の進行により、水晶体内の抗酸化物質であるグルタチオンが減少します。

酸化によって生じた不溶性タンパク質が増加した結果、白内障を引き起こすといわれています。

グルタチオン製剤は、減少したグルタチオンを補い、水晶体の白濁を防止。

結果、白内障の進行を抑制すると考えられています。

主な副作用は、発疹、食欲不振、吐き気などが挙げられます。

副作用が現れたら、使用を中止し、医師に相談しましょう。

白内障の初期に目薬が用いられる

初期白内障の治療に、目薬が使用されます。

初期白内障は、水晶体の外側が濁り始める段階。

視力の低下・視界のかすみなどの自覚症状がほぼないです。

日常生活に支障がないため、発見は難しい点に注意しましょう。

他の病気で眼科を受診した際に発見される場合がお言いです。

目薬による治療により、水晶体の濁りがなくなるわけではなく、進行を抑えることを目的とします。

目薬の効果には、個人差があります。

十分に効かず、病状が進行する場合もあるため、治療中は定期的な経過観察が必要です。

白内障手術を受けるタイミングは一体いつか

白内障手術を受けるタイミングは、目のかすみ・光のまぶしさ・視力低下・ものが二重に見えるなどの症状により、日常生活に支障が出始めた段階が目安です。

日常生活に支障が出始めた段階は、水晶体の中心部付近にまで濁りが進行した中期白内障と考えられています。

手術では、濁った水晶体を取り除き、人工水晶体である眼内レンズを挿入。

痛みはほぼなく、短時間かつ安全です。

視力回復にかかる期間も、昔と比べて短くなっています。

白内障がさらに進行すると、水晶体が硬くなるため、手術の難易度が高くなります。

合併症リスクが高くなる点も、注意が必要。

見え方に違和感を感じた際は、早めに眼科を受診しましょう。

白内障の対策を普段から意識することが重要

日ごろから、白内障対策を意識した生活習慣を心がけることが重要です。

白内障は加齢だけではなく、生活習慣が影響する場合もあります。

タバコ・アルコール摂取量を減らし、適度な運動をする健康的なライフスタイルを心がけましょう。

ブロッコリー・ニンジンなどを食べ、ビタミンC・ベータカロチン・ルテインなどの抗酸化成分を積極的に摂取してください。

紫外線などの外部刺激から目を守ることも有効です。

サングラス・日傘などが紫外線から目を守る方法。

目のコンディションを整えるストレスフリー療法

全身の血流や自律神経を整え、目のコンディションを根本からサポートするストレスフリー療法が注目されています。

ストレスフリー療法とは、身体の特定の6点に直径1cmの導子をつけ、遠赤外線を30～60分照射する温熱療法。

ストレスホルモンの低減・血流の大幅な増加などの効果が確認されています。

高血圧・糖尿病・認知症・不眠症・冷え症など、さまざまな病気の予防・改善効果が期待できます。

身の血流とともに房水の循環も高め、白内障の予防・改善をサポート。

眼球の中を流れる房水は、目の組織に栄養分を与える役割を担っています。

まとめ

白内障の治療に用いる目薬として、ピレノキシン製剤・グルタチオン製剤が挙げられます。

使用する目的は、初期白内障の進行を抑えるため。

白内障が著しく進行している場合、手術をおこないます。

目のかすみなどで日常生活に支障をきたしているかを踏まえたうえで、手術を検討しましょう。

ストレスフリー療法は白内障対策におこなわれます。

目のコンディションを整えたいと感じている方は、ストレスフリー療法を一度チェックしてください。