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コラム

白内障にならない人になるためには?気になる予防策について解説

2025年07月16日

「白内障にならない人になるには?」「ならない人もいるの?」「予防策は?」などの疑問にお答えします。

「白内障」は加齢・糖尿病などにより、目の「水晶体」が濁る病気です。水晶体が濁ることで、さまざまな症状が現れます。

この記事では、白内障にならない人になるための予防策について詳しく解説。

白内障の予防策を知りたい方・白内障の発症リスクが高くなり始める40代以上の方に、おすすめの内容です。

監修者 佐藤琢紀(サトウ タクノリ)

監修者:佐藤琢紀(サトウ タクノリ)

銀座数寄屋橋クリニック院長

2004年東北大学医学部卒業後、国立国際医療センターで研修医として入職。2019年には国立国際医療研究センター国府台病院救急科診療科長に就任。18年間救急医として約36,000人の診療経験を通じ、現行医療の限界を認識。元氣で楽しい人生を歩むための戦略の重要性を感じる中、ストレスフリー療法と出会い、その効果に感銘を受ける。これを多くの人に広めるべく、2024年4月より銀座数寄屋橋クリニックでストレスフリー療法に特化した診療を行っている。

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加齢に伴い白内障になりやすくなる点に注意

加齢に伴い白内障になりやすくなる点に注意

白内障の90%以上が「加齢」によるものです。「加齢性白内障」と呼ばれます。

早い人では40代から発症。60代で66~83%、80代以降ではほぼ100%の人で、初期症状が認められたデータがあります。

長年の紫外線曝露などの外部刺激により、水晶体のタンパク質が酸化することをはじめ、複数の原因が存在。

加齢性白内障は、水晶体の周囲からゆっくりと中心に向かって濁る「皮質白内障」が一般的です。初期は、自覚症状を感じにくい点に注意しましょう。

白内障にならない人になるための予防策

白内障にならない人になるための予防策

白内障にならない人になるために、どのような予防策があるのでしょうか。

白内障の多くは加齢が原因。誰もが避けられない病気ですが、生活習慣が関係することもあります。

食事などの生活習慣を改善し、加齢以外のリスク因子を遠ざけることで、白内障の発症リスクを下げられるかもしれません。

以下、白内障の予防策について紹介します。

紫外線対策

「紫外線対策」は、白内障の予防策のひとつです。

地上に届く紫外線には、UV-AとUV-Bがあり、白内障の原因となるのはエネルギーが高いUV-Bです。

UV-Bを浴びることで発生した活性酸素により、水晶体のタンパク質が酸化されることにより、白内障を発症する場合があります。

屋外で作業する際は、肌だけではなく、目の紫外線対策も必要。紫外線をカットする機能のあるサングラス・つばの広い帽子を着用などで、目の紫外線対策を心掛けましょう。

バランスの良い食生活

「バランスの良い食生活」も、白内障の予防策のひとつです。

特に、抗酸化成分を多く含む食品を積極的に摂りましょう。

抗酸化成分とは、例えば以下の栄養素が挙げられます。

① ビタミンC

イチゴ、レモン、ブロッコリーなどの野菜・果物のほか、緑茶など

② ベータカロチン・ルテイン

ニンジン、ホウレンソウ、ピーマン、カボチャなどの緑黄色野菜

③ ゼアキサンチン

パプリカ、ホウレンソウ、カボチャ、マンゴー、トウモロコシなど

糖質が多い食品を過剰摂取すると、糖尿病のリスクが高くなります。結果、「糖尿病性白内障」のリスクも高くなるため、注意が必要です。

糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルなどの栄養素をバランス良く摂りましょう。

適度な運動

「適度な運動」も、白内障予防には効果的です。

目の周辺の毛細血管の血流が改善されることにより、目に必要な栄養分が届いた結果、老廃物が排出されることなどが理由として挙げられます。

生活習慣病も予防できるため、糖尿病に起因する白内障の予防にもつながります。白内障のリスク因子の肥満を解消できる点も理由の1つ。

酸素を取り入れながら行う有酸素運動が適しています。1日30分程度の有酸素運動を毎日行うことが理想です。有酸素運動として、ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクスなどが挙げられます。

禁煙

「禁煙」も、白内障の予防策のひとつです。喫煙により、白内障のリスクが高くなるとされています。

詳細なメカニズムは不明。考えられている原因は、目の周りの血流が悪化するニコチン・水晶体タンパク質を変性させる窒素化合物など。

2013年に発表されたスウェーデンの男性を対象にした研究において、喫煙は確実に白内障のリスクを高めるだけではなく、禁煙しても長期間リスクは高いことが発表されています。

  1. 1日15本以上タバコを吸う人は、喫煙経験のない人と比べて、白内障手術のリスクが42%高い
  2. 禁煙から20年以上経過しても、白内障手術のリスクは21%高い

過度の飲酒を控える

「適度な飲酒」も、白内障の予防策のひとつです。

2022年に、日本人の飲酒習慣と白内障手術のリスクとの関係についての研究論文が発表されています。

飲酒頻度が高い人・1日当たり飲酒量が多い人・累積飲酒量が多い人ほど、白内障手術を受けた人の割合が高い傾向にあります。

過度な飲酒は白内障・がん・高血圧などのリスクを高めることがわかっているため、注意しましょう。

日本高血圧学会のガイドラインでの目安は、男性がアルコール換算で20~30ml/日(日本酒1合、ビール500ml程度)以下。女性が10~20ml/日以下です。

目薬

「目薬」も、白内障の進行を抑えるという意味では予防策のひとつです。

白内障の症状が生活に支障がない初期段階では、「目薬」による治療が基本。水晶体の濁りがなくなるわけではなく、「進行を抑える」ことを目的とします。

目薬の効果には個人差があり、十分に効かず、病状が進行する場合もあります。目薬で治療を行う際、定期的な経過観察が必要です。

日常生活に支障をきたすほど進行した際は、手術が行われます。

白内障の症状が進行すると手術が必要

白内障の症状が進行すると手術が必要

白内障の症状が進行し生活に支障がある場合は、「手術」が必要です。

濁った水晶体を取り除き、代わりに人工水晶体である「眼内レンズ」を挿入します。痛みはほとんどなく、短時間かつ安全な手術です。視力回復にかかる期間も、昔と比べて短くなりました。

白内障の手術をしないまま放置すると、手術の難易度が高くなるだけでなく、急性緑内障発作・ぶどう膜炎などの合併症を発症するリスクが高まります。できる限り早い段階での治療が必要です。

目のコンディションを整えるストレスフリー療法

目のコンディションを整えるストレスフリー療法

白内障にならない人になるためには、普段からの対策が重要です。

近年、全身の血流や自律神経を整えて目のコンディションを根本からサポートする「ストレスフリー療法」が注目されています。

「ストレスフリー療法」とは、身体の特定の6点に直径1cmの導子をつけ、遠赤外線を30~60分照射する温熱療法。

これにより、「ストレスホルモンの低減」・「血流の大幅な増加」などの効果が確認されています。そのため、高血圧や糖尿病、認知症、不眠症、冷え症など、さまざまな病気の予防・改善効果が期待できます。

眼球の中を流れる「房水」は、目の組織に栄養分を与える役割を担う組織です。「ストレスフリー療法」で全身の血流・房水の循環も高めることにより、白内障の予防・改善効果も期待できます。

まとめ

白内障にならない人になるためには?気になる予防策について解説のまとめ

今回は、「白内障にならない人」になるための予防策を紹介しました。

  • 「加齢」により、80歳以上でほぼ100%の人が発症
  • 予防策は、「紫外線対策」「バランスのよい食事」「適度な運動」「禁煙」「適量の飲酒」「目薬」
  • 症状が進行したら「手術」が必要
  • 「ストレスフリー療法」も白内障を対策する際の選択肢

この記事が、みなさまの白内障予防の意識を高めるきっかけになれば幸いです。